オンラインカジノをやめたい方に向けて、やめられない原因とやめる方法をご紹介します。
目次
オンラインカジノをやめられない原因
オンラインカジノをやめられない原因には以下のようなパターンがあります。
オンラインカジノをやめられない原因 | 対処方法 |
オンラインカジノにクレジットカードで入金 | 自分の手元の資金から入金する決済方法に切り替える |
オンラインカジノに簡単にアクセスできる状態にある | 物理的にオンラインカジノにアクセスしづらいようにする |
今までの負けを取り返そうとしている | 損をしたら割り切る |
オンラインカジノをストレス解消方法のひとつと考えている | ストレスはギャンブル以外の方法で解消する |
過去の大勝ちが忘れられない | 損失を大勝ちで取り返せると安易に考えない |
クレジットカードで決済するから
クレジットカード決済の大きな問題は、手元にお金がないのにオンラインカジノに入金できてしまうことです。
現金しかなければ、尽きればそこで強制終了です。しかし、クレジットカードだと、上限なくプレイしてしまいます。
実は私も、オンラインカジノで借金地獄に落ちた経験があります(債務整理までいきました)。その大きな要因は、クレジットカードでいつでも入金できる環境があったからだと感じています。
利用限度額までならいくらでも入金でき、しかも瞬時に決済完了するのでヤバいです。
スマホキャリア決済やペイディ、みんなの銀行といった後払いできる方法はたくさんあります。これらの後払いサービスはそこまで利用限度額が高くないので、クレジットカードよりはまだマシです(といっても複数使うと危険ですが)。
銀行振込やプリペイドカードなど、自分の手元の資金から入金する決済方法に切り替えるのが先決です。
簡単にアクセスできる状態にあるから
オンラインカジノに簡単にアクセスできる状態にあるのも、辞められない大きな理由です。
ギャンブル中毒の人は、カジノサイトをブックマークしたり、アプリを入れたり、ホーム画面にショートカットを置いたりしているはずです。なるべく、物理的にアクセスしづらいようにしましょう。
オンラインカジノをやめたいなら「20秒ルール」を試してみるのがおすすめです。
20秒ルールとは、ハーバード大学のショーン・エイカー博士が提唱する習慣化の技法で、「20秒以上かかる習慣は先送りする傾向にある」という心理的反応を利用しています。
つまり、実行するまでに20秒以上かかる習慣はやめやすくなります。
このルールに従って、以下のようにアクセスするまで20秒以上かかるようスマホ環境を調整します。
私自身もオンラインカジノで負けが込んで熱くなっていると自覚したときなどは、スマホの電源を落としたり、Wi-Fiのルーターのコンセントを抜いたりして強制的にプレイできない環境を作っていました。
今までの負けを取り返そうとしている
損得をトータルで考えてしまい、今までの負けを取り返そうとしてオンラインカジノがやめられなくなるケースです。
このようなプレイヤーは、損をしたら割り切るような「損切り」という考えを持っていません。アカウントの残高や自分の資金が尽きるまでプレイし続けて、最終的に破産します。
今きっぱりとオンラインカジノをやめれば、これ以上損失が膨らむことは絶対にありません。
「今日、今までの負けをすべて取り返せるかもしれない」というのは、ただの楽観的な妄想です。
ストレス解消方法のひとつと考えている
オンラインカジノをストレス解消方法のひとつと考えているなら、ギャンブル依存症になるのも時間の問題です。
とくに、仕事終わりにお酒を飲みながら毎日オンラインカジノをやるようになったら非常にまずいです。
ストレスは、ギャンブル以外の方法で解消するのが健康的です。むしろ、ギャンブルだと資金の増減により心理的プレッシャーを受けて余計にストレスがかかるように感じます。
マネープレッシャーが大きい、失ってはいけないお金でギャンブルをした先には破産の道しかありません。
過去の大勝ちが忘れられない
過去の大勝ちが忘れられないというのもオンラインカジノをやめられない原因です。
オンラインカジノで大勝ちを体験している人はかなりタチが悪く、損失が膨らんでも「過去のように大勝ちすれば取り返せる」と安易に考えてしまいます。
大勝ちしたときに出るドーパミンは脳内麻薬の一種で快感を伴います。脳がその快感を一度味わうと、同じ快感を再体験するように人間の行動を促してしまいます。
過去の大勝ちした快感が忘れられないという人は、麻薬中毒に陥っている人と本質的に同類です。
オンラインカジノをやめる方法
オンラインカジノをやめる方法について解説します。自分自身の原因を把握してから、その原因に効果的な方法を実践してみましょう。
自分のギャンブル依存症の程度をチェックする
オンラインカジノをやめるには、まず自分のギャンブル依存症の状態を確認しましょう。
ギャンブル依存症セルフチェックでギャンブル依存症のセルフチェックが行えます。
もしも「ギャンブル依存症の疑い」という診断結果が出たら、すぐに医療カウンセリングを受けることをおすすめします。普通の人は、上記のような診断結果はまず出ません。
私の友だちにたまに競馬や競輪をする人がいますが、セルフチェックの結果は「予備軍」程度でした。
オンラインカジノのアカウントを削除する
オンラインカジノのアカウントを削除するのは最も手軽で確実なやめる方法です。
オンラインカジノのアカウントは一度削除したら再登録できないことが多く、ほぼ強制的にオンラインカジノをやめられます。
ただし、自分の経験や周りの人の様子を見る限り、依存症に片足を突っ込んでいる人にとってアカウント削除は完全にやめる方法として不十分です。なぜなら、他のオンラインカジノを利用してしまうからです。
軽症の人はアカウントを削除するだけでもだんだんやめられるでしょう。
自己規制機能の利用は再発する可能性あり
オンラインカジノの中には、自己規制機能が用意されているところもあります。一定期間ログインできなくしたり、入金限度額に制限をかけたりできます。
しかし、個人的にはあまり効果はないと思います。結局、規制期間が解けたらまたできるようになるからです。
また、不思議な話ですが、アカウント削除するとそれを区切りにやめられそうになるのに、自己規制機能の場合は他のオンラインカジノに登録したくなるのです。
おそらく、まだアカウントが残っている状態にしているためオンラインカジノから完全に引退できておらず、自分の中で甘えがあるからだと思います。
入金できない環境を作る
オンラインカジノをやめたいなら入金できない環境を作りましょう。
とくに危険なのはクレジットカードです。ギャンブル依存症の疑いがある人は、クレジットカードでの入金は絶対にやめましょう。
たとえ軽症であっても、銀行振込やプリペイドカードなど手持ちの資金を使って入金する決済方法だけ利用するのが賢明です。
ただし、銀行振込だと口座残高がなくなるまでプレイしてしまう恐れがあるため、あらかじめ残高から現金を引き出しておくことをおすすめします。
家族に資金を管理してもらう
「クレジットカードを使い過ぎてしまう」という人は、カード自体を誰かに預けて管理してもらいましょう。経験上、自分一人の力でギャンブル依存症を克服するのはほぼ不可能です。
見栄やプライドは捨てて、頼れる人がいるなら素直に協力してもらいましょう。
家族や信頼できる友人などにカードを預けるなら「オンラインカジノで使ってしまうから」としっかりと理由も伝えるとさらに効果的です。そうすれば周りの人からの協力も得て、オンラインカジノをやめやすくなります。
もし、クレジットカードを家族に黙ってこっそり使い始めたら、それはもう本格的にギャンブル依存症です。病院で治療を受けるレベルだと自覚してください。
病院で治療を受ける
ギャンブル依存症は誰もがなる可能性がある病気で、医療機関による治療の対象となっています。
依存症対策全国センター 全国の相談窓口でギャンブル依存症に関する相談窓口や医療機関を検索できます。
また、ギャンブル依存症の治療は2020年4月から保険適用となっています。
2020年度から健康保険を使ってギャンブル依存症の治療(依存症集団療法)を受けられるようになりました。
引用:全国健康保険協会
治療を受けても3割負担で済むので、1回あたりの受診料は一般的に2,000〜3,000円程度(受診する医療機関によって異なる)です。
自助グループに参加する
自助グループとは、同じようにギャンブル依存症で悩む人やその家族が集まって、お互いに助け合う活動をしている団体のことです。
自分一人ではギャンブル依存症から抜け出すことは難しいため、自助グループに参加して協力し合って克服を目指しましょう。
依存症対策全国センターでは国内にあるギャンブル依存症関連の自助グループが参照できます。
自分と同じような境遇の人が集まって支え合うため、「苦しんでいるのは自分だけではない」と心理的負担も軽くなります。
また、医療機関でのプログラム治療と並行して参加すればより効果的です。
ギャンブル依存症になるとどうなるのか
オンラインカジノをやめられない程のギャンブル依存症に陥ると、自分だけではなく家族や他人にも迷惑がかかります。
ギャンブル依存症になるとどうなるのか、肝に銘じておくことが大切です。
大金を失うことになる
ギャンブル依存症になると、結果的に大金を失うことになります。
ギャンブル依存症は自分自身をコントロールする能力が失われているため、客観的に流れや状況が悪くても無謀なギャンブルをしてしまいます。
オンラインカジノなどのギャンブルで勝つために自制心は必要不可欠です。メンタルが不安定な状態でギャンブルする行為は、自ら破滅に向かっているのと同じです。
借金をして自己破産につながる
オンラインカジノなどのギャンブルによる借金が原因で自己破産までつながると、以下のようになります。
- 借金が全額免除される
- 借金の取り立てが停止する
- 持ち家や車、株式など高額な資産がなくなる
- 個人信用のブラックリストに載る
- 職業や引越し、長期旅行が制限される
一応、オンラインカジノで作った借金でも自己破産で帳消しにすることは可能です。
裁判所による裁量免責によって自己破産できますが、過去の事例では免責申立の約97%で裁量免責が受けられています。
オンラインカジノで多額の借金を背負っても、自己破産や債務整理などで人生は再起できます。
ただし、そこまでの状況に追い込まれる前に、ギャンブル依存症を脱してオンラインカジノをやめることを真剣に考える方が先決です。
生活に支障が出る
ギャンブル依存症に陥ってオンラインカジノをやめられないままだと、日常生活に何らかの支障が出ます。
生活に必要なお金を使い込んだり、生活リズムが狂ったりなど自己管理しないと日常生活は破綻してしまいます。
私自身もオンラインカジノをプレイしていて、気付いたら朝になっていた経験もあります。その日は終日睡魔に襲われて、生活にもかなり支障が出ていたと思います。
自己管理ができない人はオンラインカジノで勝つことが難しいだけでなく、日常生活も犠牲にすることになります。
家族関係が破綻する
ギャンブル依存症になると素行が悪くなり、家族に暴言を吐いたり暴力を振るったりようになります。オンラインカジノが原因で、大切な家族に危害や迷惑がかかってしまうのです。
「こんなはずじゃなかった」と後悔しても遅く、一度破綻した家族関係は簡単に修復できません。
「家族に迷惑をかけるかもしれない」と少しでも感じているなら、オンラインカジノは今すぐキッパリとやめてしまいましょう。
家族よりもオンラインカジノの方が大事だということは絶対にありません。
仕事に支障が出る
ギャンブル依存症になると仕事にも手がつかなくなり、普段の仕事にも支障が出てきます。
仕事中にもギャンブルのことしか考えられなくなり、早くオンラインカジノがしたいとソワソワしてきます。大事な会議や商談も上の空です。
仕事に支障が出ると周りの同僚や上司、取引先などに迷惑がかかります。会社内における自分の評価も低下するでしょう。
「仕事中でもオンラインカジノをやってしまう」という人は、ギャンブル依存症です。このことを自覚して依存症から抜け出す行動を起こしていきましょう。
業務中にオンラインカジノをするようになる
ギャンブル依存症がひどくなると、業務中であってもオンラインカジノをプレイするようになります。
2015年、秋田財務事務所に勤務する国家公務員の男性が勤務中にオンラインカジノを174回したとして、減給の懲戒処分を受けています。
東北財務局は30日、勤務時間中に私用のスマートフォンでオンラインカジノを繰り返し利用し、国家公務員法の職務専念義務に違反したとして、秋田財務事務所(秋田市)に勤務する20代男性職員を同日付で減給10分の1(6カ月)の懲戒処分にしたと発表した。男性は同日付で依願退職した。
このように、オンラインカジノやギャンブルが原因で仕事も地位も失ってしまうケースもあります。
仕事を失ってまでオンラインカジノをプレイして勝てたとしても、果たしてそれで自分は心の底から満足できるのでしょうか。
犯罪に手を染めやすくなる
ギャンブル依存症がひどくなると、最悪の場合は重大な犯罪に手を染めてしまう危険性もあります。
窃盗や強盗など、オンラインカジノなどの資金を作るために犯罪を犯して逮捕された事例がいくつかあります。
2022年には山口県阿武町の4,630万円誤送金問題が連日報道されており、容疑者のお金の使い道がオンラインカジノだと話題になっていました。
また、2022年6月には福岡でオンラインカジノの資金を得るために窃盗した男性が逮捕されています。
参考:「オンラインカジノのために窃盗事件…禁じられた日本で中毒の果ての逮捕」西日本新聞
「自分は犯罪を犯すようなことはしない」と思っているかもしれませんが、ギャンブル依存症は誰もがなり得る病気です。
オンラインカジノがギャンブルである以上、ギャンブル依存症への理解およびリスクの把握は必要不可欠です。